ドキュメンタリー映画「祝の島」の中で一番好きなシーンは、入学式。たったひとりの新一年生を村中の人々がお祝いする。もうなくしてしまった豊かさの原点を見るようなシーン。
先日の「祝の島」
http://www.hourinoshima.com/ヒナタヤ上映会の時にだんだん思い出してきた。
「そうだ、こういうことができるお店を持ちたかったんだ。」
なんで、祝島のことを知ったかというと「豆料理クラブ」
http://www.rakutendo.com/のMLから。
たぶん、会員のどなたかが投稿された。
「豆料理クラブ」を紹介してくれたのは、みつろうキャンドルの「ワイルドツリー」
http://www.wildtree.info/さん。8年か9年前だと思う。
「豆料理クラブ」は、京都のお豆屋さん「楽天堂」が主催している。
毎月、または隔月、コースごとにお豆とレシピやレシピに応じて乾物や調味料が送られてくる。
楽天堂さんは、お豆の卸・小売もされているほかに、フェアトレードや質の良い生活用品も扱われている。
ヒナタヤのボディクレイシリーズや竹布シリーズは、楽天堂さんを通じて出会えた商品。
レシピとお豆とスパイスがセットになった「豆料理キット」の、
「アフガニスタンの豆スープ」とか「ホピ族のチリビーンズ」「アメリカンネイティブチャウダー」といった想像力をかきたてるレシピ名は、店主の意思を感じるし、古代文明から世界中に広まった豆たち。豆を通して世界中の人々に思いを馳せることができる。
祝島のことが話題になるうちに、祝島のひじきを使ったキット「イエロースプリットピーとひじきのサラダ」を発売されたり、実際に祝島に行かれたレポートを季刊誌「らくてん通信」に書かれた。
お豆屋さんが管理するMLに、祝島のことを投稿する人がいる。3.11後のことが流れる。社会的なことだけじゃなく、仕事・日々の事・子育て・料理・身体・・・・それは暮らしそのものだ。
共感があって、シェアがあって、自分を知り、考える。そんなMLを豆屋さんがやっているなんて、ほんとに不思議だ。
なんでだろう。共感する、共感してもらう、それだけで励まされて支えられる、ということを知った。
と同時に、こんな広場が、上の子がもっと小さいときからあったらなと思う。上の子が小さかった時、私はとても孤独だった。
孤独であることさえ、気付かないほど孤独だった。(今はツールとして、ツイッターやフェイスブックがあります。リアルじゃないというご意見もあるかもしれませんが)
「こんなお店を持ちたいな」と思い始めたのは、豆料理クラブのMLや「豆ランチパーティー」
http://www.rakutendo.com/m-party/index.htmlの影響が大きい。
たぶん、楽天堂がなかったら、ヒナタヤオープンもなかった。
楽天堂の千晶さんと出会ったころ、私は自己肯定感がとても低かった。みんな自分のせいだと思っていたし、いつも罪悪感を感じていた(それが普通だったので、自己肯定感が低いことさえも気付かなかった)。その罪悪感や不安や恐れから逃れるために、暮らしとの乖離を感じながらも、疲弊するような市民活動をしていた。それは閉じた世界での市民活動だったと今は思う。反対を叫ぶだけのような自分にアンバランスを感じていた。(反対を叫ぶことは大事だし、必要だし、叫ぶ人は貴いです)
人と出会い、繋がることで、開かれてきたものがあったし、解放されたものもあった。
暮らしと生き方と社会が一つの線上にあるあり方。
そうして、人が集まれる場所を作りたいなと思った。みんなが自分自身を生きられるような社会でありたいと願う。ヒナタヤも。
「小さな仕事塾」を始められた楽天堂さん。「小さな」「仕事」というところに意味が隠されている。
たとえば、「制約が仕事を作る」とか。
「からだとことばをはぐくむ会」
http://www.rakutendo.com/seitai/index.htmlは、無々々さんが主宰されている。
また、ツイッターはリアルじゃない、とさっき書いたけれど、千晶さんは、福島の方とツイッターで繋がっている。
その経緯もとても興味深い。千晶さんのフォロワ―は、1500人。(私は138人・・参考までに・・)
千晶さんの発信力や繋がり、そして、実践。
私の一方的な見方だけれど、私が感じている千晶さんのこと、ご紹介させていただきました。
6月11日は、「豆ランチパーティー」@ヒナタヤ
ゲストは、ヒナタヤも大きな影響を受けた、楽天堂の高島千晶さん。
詳細は、ヒナタヤブログ
http://www.hinataya21.com/blog/にて。
「豆ランチパーティー」は持ち寄り食事会です。豆料理や手作りは問いません。いつもの晩御飯のおかずを分けて下さる感じと思って下さい。ヒナタヤではスープと、パンかご飯をご用意いたします。
6月11日の「豆ランチパーティー」に参加できない、でも千晶さんに会ってみたい!方は、10日の夜もお待ちしています。お問い合わせください。